スマートフォンのシェアはどう推移するか

marketing 】 2011 / 10 / 09

 衰弱堂覚書のGoogleアナリティクスのデータを見ていると、どうも「フィーチャーフォン スマートフォン シェア」というキーフレーズで検索して、「フィーチャーフォンとスマートフォン」というポストを見に来られる方がいくらかいるようです。

 当該ポストはあくまでフィーチャーフォンとスマートフォンを取り巻く状況をかんたんに説明するために2次引用の発言しか引いていないのでお役に立てないかと思います。よってとりあえず、このエントリにリサーチデータ等をまとめてみた次第。


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Webアナリストが注目すべきiPhone Developer Programの改訂

marketing 】 2010 / 04 / 12
 4/9にAppleが「iPhone OS 4」を発表(INTERNET Watch)して、マルチタスクとかアプリ内広告配信プラットフォームのiADとかが話題になっているわけですが、個人的には「Bluetoothキーボードへの対応」というすごく地味なところがヒットしてしまった何かだめな感じが漂うニセiPhone(docomo T-01A+iFonz1.1.2)ユーザがお届けしておりますこの雑記。(iPhone OS 4のプレビューイベント全体についてはギズモード・ジャパン「iPhone OS 4.0プレビューイベントの記事まとめ(再掲載)」から見るのがよさそう。)

 iPhoneの話はニセの話くらいしか書いておらず、正直あまり個人的に興味もなかったりするのですが、ちょっとこの話は触れておいた方がいいのかな、と。



(Twitterに転送してるはてブのコメント微妙に間違ってるな)

 iPhone OS 4の発表に合わせて、iPhone Developer Program License Agreementが改訂され、Future Insightさんが「AppleのFlash締め出し事件雑感」で取り上げられているアプリの開発環境に関する問題が結構話題に上がっているようなんですが、ブックマークしたErick Kerrのblog"New iPhone Developer Agreement Bans the Use of Third-Party Analytics and Services"の方がWebアナリスト的には気になる部分なのでは。
 ぼくはStéphane Hamel(@immeria)のツイート


経由でこの話を知ったんですが、あまりに話題になってないのでほんとうなのかと"iPhone Developer Program License Agreement"(以下、Agreement)の原文を読むためにiPhone Developer Programの登録を途中までやってみましたよ(年間$99なんですが、支払い前にこの規約確認画面が出る。よって、そこでキャンセル。せこい)。いまTopsyで検索してみたら海外ではそれなりに広がっているような。

 問題の概要はErick Kerrが引用しているAgreementの"3. Your Obligations(あなたの義務)"、"3.3 Program Requirements for Applications(アプリケーションのためのプログラムの要件)"の"User Interface, Data Collection, Local Laws and Privacy(ユーザ・インターフェース、データの収集、地域法、プライバシー)"の中の9項を読めばだいたいわかるんですが、以下適当な衰弱堂訳も。

3.3.9 The following requirements apply to You and Your Application's use, collection,
processing, maintenance, uploading, syncing, storage, transmission, sharing and disclosure of
User Data:

(3.3.9 以下の要件はあなたもしくはあなたのアプリケーションのユーザデータの使用、収集、処理、保持、アップロード、同期、蓄積、送信、共有、開示に適用される。)

- All use of User Data collected or obtained through an Application must be limited to the same purpose as necessary to provide services or functionality for such Application. For example, the use of User Data collected on and used in a social networking Application could be used for the same purpose on the website version of that Application;

(- アプリケーションを介して収集される、もしくは得られる全てのユーザデータの利用は、サービスの提供に必要であるか、アプリケーションの機能に必要であるかという目的に一致する場合のみに制限される。例えば、ソーシャルネットワーキングに関するアプリケーションが使用し収集されたユーザデータの使用はWebサイトバージョンのアプリケーションと同様の目的で用いられる場合のみ可能である。)

however, the use of location-based User Data for enabling targeted advertising in an Application is prohibited unless targeted advertising is the purpose of such Application (e.g., a geo-location coupon application).

どんな場合であれ、アプリケーション内でターゲット広告を可能にするためにロケーションベースのユーザデータの使用を禁じる。ただし、ターゲット広告がそうしたアプリケーションの目的(例えば地理的な位置情報に基づく地域限定クーポンアプリ)に当たる場合はこの限りではない)

 "iPhone Developer Program License Agreement Rev.4-8-10"
 ※太字はぼくによるもの

 額面どおりに読むとアプリのベータ版を頻繁にリリースして解析結果に基づいてアップデートしているというソーシャルアプリで最近注目されている開発プロセスのためのフィードバックデータの取得さえ禁じられているような。

【追記】さすがにそこまでいうのは言いすぎか。しかし、foursquareのような位置情報を活用したソーシャルアプリが独自のマネタイズプラットフォームを実装することはできないという話なのか。全部iADでやってくれということなのかな。

 深読みするとiAdプラットフォームの立ち上げに関連して、ユーザ行動に関するデータの取得元をプラットフォームに一元化しようとしているようにも思えます。カスタマー・ビヘイビアに関するデータをサードパーティアプリで取得し活用することに制限を加えている、とも読める。

 ちなみに改訂前の2010年3月9日付けのものと思しきAgreementのPDFファイルELECTRONIC FRONTIER FOUNDATIONというサイト(Agreement改訂に関する記事)にあり、当該項目は"User Interface and Data"に関する3.3.5〜3.3.6、"Local Laws, User Privacy, Location Services and Mapping"に関する3.3.7〜3.3.11でざっと見た感じでは上記の制限は過去には含まれていなかったようです。

 現時点でこれを読んでいても、個人的にはちょっとどういう影響を与えるのかが見え切れていません。ただ、エリック・ピーターソンが「WebAnalytics 3.0」という名前を付けて素描した(関連記事:「エリック・ピーターソン『WebAnalytics 2.0』」)、「端末のユニークIDによる特定や位置情報と結びついた特定をいかしたユニークな機会」であったり、「WebAnalytics 2.0」の「イベントベースでの計測」といったオーソドックスなアプローチに対する足かせになるのでは、という懸念は否めません。

 とりあえず大まかな情報はまとめたということで、あとは識者の方におまかせしたいところ。もう眠いし(だめだこりゃ)

(2010/4/16 追記+2010/9/19 追記)



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私的勉強会 解析しないと@神泉・ECナビ「AJITO」について書かないと!

marketing 】 2009 / 12 / 07
 金曜日の夜、「dIG iT」のあんけいさん(@ank)主催のWeb解析の勉強会、「私的勉強会 解析しないと」に行ってまいりました。会場は神泉の株式会社ECナビ内「AJITO」。

 最初に告知で見たときには、勉強会用にスペース作って何かのしゃれでAJITOととりあえず命名したのかと思っていたら、ほんとうにAJITOという名前のコミュニケーションスペースが社内にあるんですよ。それがまた、圧倒的なアジト感! というよりは何というか、衰弱堂のような者は絶対エントランスに立っている屈強なバウンサーに一睨みされてすごすごと帰る他ないお店感。

 昼間はミーティングや接客スペースとして、夜間は社員のコミュニケーションスペースとして使われているとか。バー風のインテリアですが、天井にはプロジェクターがついてます。しかし夜は社内バー。定時以降はアルコール含め飲み物タダ。この会社、すごい。Webアプリケーションエンジニアの募集をされているようなので、腕におぼえがあってくすぶってる人は行ってみるべき。単にこういう豪華なスペースを設けていることがすごいというだけの話ではなく、外部の勉強会にまで提供してしまうオープンマインドがすごい。たぶん社内には色々なチャンスが転がっている会社なんだろうと想像します。

 なんか最近渋谷に行くのはWeb解析関係のイベントばかりな気がするなあと思いつつ、玉川口から出てマークシティを抜ける途中でトイレに立ち寄ろうとしたら、そこでa2iの大内さん(@ouchicom)とばったり。Google Mapで見ていても道順がよくわかっていなかったぼくは「しめた」と思ったところが大内さんも行ったことがなかった模様。ありゃりゃ。途中、「Webプロジェクトマネジメント標準」ですっかりおなじみのロフトワークさんの看板など見つけたりしつつ、いい頃合に会場の巨大なビルへ到着。8階の受付で名刺を渡して、AJITO内へ潜入……すごいよこれ。

 とりあえず、メモを取りたいので左前方のテーブル席を確保。気づくとまわりには@ouchicomさん、@junk_oqloさん、@makitaniさん、とa2iの標準化分科会メンバーが固まっていたのが謎の団結。
 プロジェクターのスクリーン向かって左にはMacBook AirとLet's Noteの2台を前に置き、首謀者の@ankさんがスタンバイ中。マイクを手に各種案内。

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 今回、@ankさんのほかにオムニチュアの同僚でテスト方面に詳しいコンサルタントの森田さん(@KyoheiPJ)もテストについて語ってくれる、と直前のサプライズ発表。そうこうするうちにはじまりました。


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『アクセスログ解析』への弔辞 ── アビナッシュ・コーシック「Webアナリスト養成講座」

marketing 】 2009 / 11 / 16
 「オッカムの剃刀(Occam's Razor)」とは、14世紀のスコラ哲学者オッカムに由来する成句だ。おおよそ「説明するときは最小限の言葉で説明しろ」といった指針として用いられる。無駄な言葉を剃刀で剃り落としていけ、ということなのだろう。

 このOccam's Razorという名前を持つWeb解析に関するblogを運営するアビナッシュ・コーシック(Avinash Kaushik)が原著で400ページ超、邦訳では500ページを費やしてWeb解析について語りつくした大著が「Webアナリスト養成講座」(原題は"Web Analytics: An Hour a Day")。無駄にこの厚さになった感はない。言葉を剃り落としてもなお、これだけの分量を要するのだ。

 数年前にたまたまOccam's Razorを知り、Webサイトにおけるエンゲージメントの計測をはじめとした問題設定の鋭さに興味を持って、時々おぼつかない英語力を武器に立ち向かっていた(そして尻尾を巻いて逃げ帰って、dIG iTあんけいさんに泣きついたりした。苦笑)ぼくは、2007年に出た原著をその年の終わり頃にアマゾン・ジャパン経由で購入していたのだけれど、これがまあまったく中を覗いてみもしなかったんですよ。

 そして原著刊行から2年を経て今年の夏に「Insight for WebAnalytics」の衣袋さん監訳により翔泳社より日本語版が出たわけです。過去に何度か取り上げた「Web解析Hacks ―オンラインビジネスで最大の効果をあげるテクニック & ツール」の著者としても知られるエリック・ピーターソンの"Web Analytics Demystified: A Marketer's Guide to Understanding How Your Web Site Affects Your Business"がいっこうに翻訳される気配がない(それどころかアマゾン・ジャパンでの洋書の取り扱いにもない)状況だっただけに、この日本語版刊行はちょっと思いがけない喜び。

 さりとて、Web解析自体がぼくの興味の中心からはずれはじめていたこともあって、実は発売後1週間くらい経ってから購入ボタンを押し、手元に届いたあともしばらくほかの本と一緒に積まれていたというていたらく。

 しかし読み終えた今、とりあえずこれだけははっきり言っておきたい。

 あなたがもしこの本を読んでいないとすれば、それはあなたがWeb解析に関して少なくとも2年以上遅れた場所にいるということをあるいは意味します。それがどのようなインパクトを持つのかは、あなたの置かれた環境や職務により異なりますが、少なくともWebサイトの運営に何らかの形で携わっているのであれば、もはやそれは決定的であるといっていいと思います。
 もはやWeb解析はこの本から後戻りすることはないでしょう。そしてたぶん、今後数年間はこの本が設定した枠組みの外へ、Web解析が出て行くことはないと思います。




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すべてがFになる?

marketing 】 2009 / 09 / 17
 一昨日には、最近ようやく翻訳が出たばかりのAvinash Kaushikの新刊"Web Analytics 2.0"が出るらしい、今度もペーパーバックで480ページか……、などとつぶやいていたはずなんですよ。そうしたら、昨日いきなりAdobeがOminitureを18億ドルで買収に合意、のニュースが出て、もういきなり新刊の前提がすっかり変わりそうな気配が漂っているわけです。なんというタイミング。

 オムニチュアの日本法人サイトが早々にこの件をサイトのトップに出して英文のプレスリリースへのリンクをつけたのに対して、アドビ システムズ社の昨日のニュースのトップは

 「別冊 島耕作 meets Acrobat 9」を公開中!

 オムニチュアよりハツシバですか、そうですか。苦笑。ちなみにUSサイトではちゃんと"Adobe to Acquire Omniture"がトップでした。まあ、アドビの日本法人としては問い合わせされても何もわからないから、ということなんでしょうか。

 一部では、かげりの見え始めたソフトウェアパッケージビジネスからSaaSへの転換を意図したgood dealみたいな話もあるようですが、すでにAcrobat.comみたいなものがあるようですし、ことはそんなに単純でもないのかと。

 この"Adobe to Acquire Omniture"では一応建前上のビジネスモデルが図解されていて、Adobeの"Create" → "Deliver" → "User Engages"というビジネス領域とOmnitureの持つ"Analyze" → "Optimize"というビジネス領域が統合されるということのようです。

 しかし、そんなにうまくいくものなのでしょうか?




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