「MAM PROJECT 007:サスキア・オルドウォーバース」(東京・森美術館)

art 】 2008 / 07 / 13
ダミアン・ハーストの悪趣味な立体作品、「母と子、分断されて("Mother and Child, Divided")」はこの機会を逃すと次に日本にくるのはいつだろう、ということで、行くつもり満々でいてすっかり忘れていた森美術館の「英国美術の現在史:ターナー賞の歩み」展が気がつけば7/13で終了。土曜日、暑い中をとぼとぼと六本木まで赴いた。

思ったより人の入りはよい。エレベータの待ち行列に並び、中に入ればあちこちで人だまりができていて、ちょっと浮ついた雰囲気。森美術館は、やはり夜に行ったほうがよさそうだ。

結論として悪くはない展覧会だったが、最後に大どんでん返し。同時開催の「MAM PROJECT 007:サスキア・オルドウォーバース」に出ていた2つのビデオアートが作品として圧倒的な力を有していて、ターナー賞の20年余りの歴史と引き換えにしても惜しくはないとすら思わせたからだ。

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「宮島達男 | Art in You」(茨城・水戸芸術館現代美術ギャラリー)

art 】 2008 / 03 / 02
何を血迷ったか、不意に、水戸芸に行くぞ、と思い立った。1990年の開館とあるから、ちょうどぼくが現代美術にコミットしていた時期に不意に現れた施設のひとつだったのだが、当時横浜に住んでいた身からすると、水戸は遥かなる場所で、足をのばそうという気にならなかった。宮島達男の仕事をまとまって紹介する「宮島達男 | Art in You」が開催中で、なんとなく興味が沸き、職場のサイボウズのスケジューラに土曜日の予定として書き込んでおいた。

なんでわざわざそんなことをするかといえば、「行くぞ」と宣言するくらいでないと面倒くさくなって行かないからである。衰弱堂を知っている人ならわかると思うが、彼は極度に活動量の少ない人間だ。旅行なんてものは首根っこをひっつかまれでもしなければ行きやしない。そんなことをするくらいなら、家で本を読んでいるか惰眠を貪っているほうがよほど有意義だと思い込んでいるわけである。

池袋から水戸へ行くのは、ちょっとした旅行だった。

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「アートは心のためにある:UBSアートコレクションより」(東京・森美術館)

art 】 2008 / 02 / 21
Brutus No.633号『すいすい理解る現代アート。』は東京メトロの売店でタイトル買いして目を通したが、割と行き届いた内容だった。現代美術の概観もコンセプチュアル・アートからミニマル・アートへ線を引いている(歴史的に逆だと思う。コスースの仕事よりもルウィットやジャッドによるコンセプチュアル・アートの萌芽ともいうべきエッセイが先に来るはず)ことを除けばおおむね納得のいくまとめ方。けれど、以前取り上げた「pen」の特集に比べて、バランスを取りすぎた分だけ書き手の思い入れが乗っていない感があって、読み応えは乏しい。いらないや、とばかりに職場の制作ルームに寄贈してしまった。

で、Brutusの特集中に森美術館「アートは心のためにある:UBSアートコレクションより」が割と大きく取り上げられていたのがことの始まり。

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2ちゃんねる風の現代美術史

art 】 2007 / 10 / 19
カオスちゃんねるの「ピカソって何が凄いの?みんな分かったフリしてるだけだろ?」スレにめちゃくちゃ分かりやすい西洋美術史があった。

3 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[] 投稿日:2007/10/16(火) 23:16:46.33 ID:aSHPSXzY0
宗教画の時代
 ↓
もっと人間社会のありのままを描きたい!
 ⇒ルネサンス(遠近法の発明)
 ↓
以降、写実性重視の時代がずっと続く
 ↓
19世紀ころ、写真の発明により画家達の生命ピンチ
 ↓
そんななか、日本の浮世絵に感銘を受けた一団
「3次元を2次元に忠実に写し取るより、
もっと感じるままに描いたらいいんじゃね?」
 ⇒印象派、ポスト印象派の登場

 ↓(ここから様々分岐、発展)

・「つか、色とかも見たとおり描かなくていいんじゃね?」
 ⇒フォービズム
 
・「形とかも見たとおり描かなくていいんじゃね?」
 ⇒キュビズムの登場・・・ピカソはたぶんこのへん

・「現実にあるものを描かなくてもいいんじゃね?」
 ⇒シュールレアリズムの登場

・「つか、もうどうでもいいんじゃね?」
 ⇒抽象絵画、ドリップアートとかいろいろ登場


惜しむらくは20世紀初頭の動きが「もうどうでもいいんじゃね?」になっちゃってるんで、例の「pen」の特集など眺めつつこの流れでもう少しまとめてみる。こんな感じ?

【ヨーロッパ編(承前)】
 ↓(ここから様々分岐、発展)

・「つか、色とかも見たとおり描かなくていいんじゃね?」
 ⇒フォービズム
 
・「形とかも見たとおり描かなくていいんじゃね?」
 ⇒キュビズムの登場・・・ピカソはたぶんこのへん

・「おまえらイケてなくね?」
 ⇒ダダ登場
  ↓
・「フロイトすごくね? 無意識使いこなせればすごくなんね?」
 ⇒シュルレアリスムの登場
  ↓
・「ちょwwwヒトラー来たwww死ぬwww」
 ⇒シュルレアリスト、アメリカへ亡命

【アメリカ編】
・「ブルトンキター!! オートマティシズムすごくね?」
 ↓
・「あ、これ自分が動いた軌跡ってことにしたら新しくね?」
 ⇒アクションペインティング

・「うはwww便器にサインしたwwwこれ作品www」
 ⇒マルセル・デュシャンのレディメイド
 ↓
・「便器よりモンローのがいけてね?」
 ⇒ポップアート

・「もう作るの面倒だからハンズで切ってもらってくるお」
・「俺の蛍光灯どぉよ?」
 ⇒ミニマル・アート

・「お前らちゃんと考えろよwww」
 ⇒コンセプチュアル・アート

・「クズばっかつくんなwwwちゃんと描けよwww」
 ⇒ニューペインティング

・『おまえら……もうついていけねえよwww』
 ⇒美術史の終わり







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pen No.209「1冊まるごと、現代アート入門!」

art 】 2007 / 10 / 16
セブンイレブンで立ち読みしていたら、「pen」という雑誌で現代美術の特集を組んでいた。500円とお買い得。フルカラーで100ページ近くを割いており、戦後の抽象表現主義以降、現在にいたるまでの歴史を10の視点と年表で素描、同時代の作家、重要な国内美術館・ギャラリーや大きなアートイベントなどを取り上げており比較的まとまっている。現代美術がわからない人にはとりあえず手にとってみてほしい1冊。だけど、月2回刊行だからそろそろコンビニから消えるかな。

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