安部公房「カンガルー・ノート」(新潮文庫)

books 】 2008 / 03 / 10
右側のリンクから「衰弱堂の書架」を覗いている人は想像がつくわけだが、古本屋で安部公房の本を立て続けに買って、手をつけていない。一冊だけ、「カンガルー・ノート」を先月読んだ。単行本で読んだような気がしていたのだが、書棚で見た瞬間読みたくなり買った次第。



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衰弱堂の世界十大小説

books 】 2007 / 10 / 21
はてな界隈でなぜか世界十大小説を選ぶブームを目撃。大元は「Where Sweetness and Light Failed」の『世界十大小説』というエントリーかしら。その他

after game over
「石版!」
愛・蔵太の少し調べて書く日記

などを見ていたら、after game overのidiotopeさんのブックマークに[世十本]のタグでまとめられていた。まだ全部見ていません……。

というわけで誰も求めちゃいないが便乗して10作品選んでみます。ポイントは

・過去に読んだものでかつ再読に耐える
・「物語」ではなく「文学」でもなく「小説」
・22世紀にも残したい
・日本語で現在読むことができる(たぶん)

の4点。

1.スティーブ・エリクソン「黒い時計の旅」(柴田元幸・訳、白水社uブックス)
……描写、ストーリーとも極上の「小説」。
2.フョードル・ドストエフスキー「悪霊」(江川卓・訳、新潮文庫)
……「カラマーゾフ」よりも間違いなく面白い。話者の設定が破綻していたり、<スタブローギンの告白>をどこに挿入するかなども含めて「小説」。
3.埴谷雄高「死霊」(講談社文芸文庫)
……ドストエフスキーに真っ向から対峙した唯一の作家の小説。「死霊」の奥行きを越える小説は恐らく存在しない。
4.安部公房「箱男」(新潮文庫)
……本来ならば大江ではなく彼にノーベル文学賞を与えるべきだった。「密会」とどちらを採るか難しい。
5.トマス・ピンチョン「競売ナンバー49の叫び」(志村正雄・訳、筑摩書房)
……ピンチョンの長編の中では最もリーダブル。だが、ピンチョンらしさが充溢した作品。
6.ミラン・クンデラ「不滅」(菅野昭正・訳、集英社文庫)
……クンデラの作品はどれも「小説」としかいいようがない。読んだ中では「不滅」が一番美しいのでこれを。
7.フィリップ・ディック「ヴァリス」(大滝啓裕・訳、創元推理文庫)
……大滝の詳細な訳注も含めて「小説」。「高い城の男」と悩んだ。
8.三島由紀夫「金閣寺」(新潮文庫)
……「豊穣の海」4部作を一作品とするならそちらを採るべきかもしれない。
9.マニエル・プイグ「蜘蛛女のキス」(野谷文昭・訳、集英社文庫)
……自分で入れてしまって何だかあっけにとられた。「百年の孤独」を敢えてはずすならこれを入れるべきかなと。
10.カート・ヴォネガット「スローターハウス5」(ハヤカワ文庫)
……村上春樹や高橋源一郎を入れるなら、むしろヴォネガットだろうなと。


小説は机に向かってしかめつらしく読むものでもないと思うのですべて文庫・新書などの軽装版から採りたかったが、ピンチョンのみハードカバー。

選外はガルシア・マルケス「百年の孤独」(鼓直・訳、新潮社)、ホルヘ・ルイス・ボルヘス『トレーン、ウクバール、オルビス・テルティウス』(「伝記集」(鼓直・訳、岩波文庫)所収)、高橋源一郎「虹の彼方に」(講談社文芸文庫)、筒井康隆「虚人たち」(中公文庫)、開高健「夏の闇」(新潮文庫)、夢野久作「ドグラ・マグラ」(角川文庫ほか)、中井英夫「虚無への供物」(講談社文庫ほか)、半村良「妖星伝」(講談社文庫)、ポール・オースター「シティ・オヴ・グラス」(山本楡美子、郷原宏・訳、角川文庫)、神林長平「膚の下」(ハヤカワ文庫)、クライヴ・バーカー「不滅の愛」(山本光伸・訳、角川ホラー文庫)あたり。って、あたりの方が多いな。笑い。

太宰治は十大小説家ならばプイグの代わりに入れるが採るべき作品に悩みはずした。古井由吉も同様だが、読んでいない作品の方が多いので採るべき作品がわからずはずした。大江健三郎も入れていい気はするが、並べていくとやはり選からはずれそうだ。女性作家で入れるとすればたぶん倉橋由美子「スミヤキストQの冒険」(講談社文芸文庫)だが、読んだのがずいぶん前でもうまるっきり覚えていないので入らない。

どうしても読み終えることができないが入れる可能性があると考えているのはボリス・ヴィアン「北京の秋」(岡村孝一・訳、早川書房、絶版)、ルイ=フェルディナン・セリーヌ「夜の果てへの旅」(生田耕作・訳、中公文庫)、エリアス・カネッティ「眩暈」(池内紀・訳、法政大学出版局)の3作。いずれも読んでいるとひどく憂鬱な気分になりどうしても読み通すことができずにいる。「北京の秋」はいずれにせよ絶版だからはずさざるを得ないのか。

ジョン・バースも「やぎ少年ジャイルズ」(渋谷雄三郎、上村宗平・訳、国書刊行会)やその他の作品を読み終えていれば入れたかもしれない。「フローティング・オペラ」(田島俊雄・訳、サンリオ文庫、絶版)が絶版で、「旅路の果て」(志村正雄・訳、白水社uブックス)を採るのは躊躇する。

結果的にすごく偏った読書をしていることがよくわかりました……。特にヨーロッパの作家が全然入らないのに愕然。フランス文学はたいがい駄目なんですよね。ドイツも。イタリアはカルヴィーノが未読でモラヴィアもあまり積極的に推す感じでもなく入らない。




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二宮清純「天才セッター中田久美の頭脳」(新潮社)

books 】 2007 / 08 / 13
ある年齢以上の人で、中田久美の名前を知らない人はいないと思う。最近の若いバレーボールファン(だかジャニーズファンだか)はどうだかわからないが。

中学生時代に名将・山田重雄に見出され、大谷佐知代とともに全日本入り。中学卒業後、高校に進学せず山田率いる名門・日立入り(日立のバレーボール部は2000年11月に廃部している)。日本を代表する名セッターとして、ロサンゼルス五輪女子バレーで銅メダル、靭帯断裂を克服して臨んだソウルで4位、92年バルセロナの5位を最後に現役引退。東洋の魔女が一世を風靡した後の、日本女子バレーの黄金時代は世界が恐れた名セッター中田久美とともにあった。

ぼくは別にバレーボールファンではないのだが、目黒の有隣堂で見かけた二宮清純「天才セッター中田久美の頭脳」(新潮社)をなんとなく購入してしまった。新刊はある程度厳選して、しかもamazonで買うことが多いのだが、なぜこの本を買ってしまったのだろう。しかも初版は2003年3月とさして新しい本というわけでもない。

表紙は、現役当時の可憐ながら強気な表情で相手コートの左側を見つめる中田のセピア色の写真。帯にはこうある。「あの頃、日本には世界No.1の戦術があった……」。この装丁がなんとなく心を魅くものがあったとしかいいようがない。



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ダン・S・ケネディ「大金持ちをランチに誘え!」(枝廣淳子・訳、東洋経済新報社)

books 】 2007 / 08 / 09
例によって、職場の近くの新古書店でダン・S・ケネディ「大金持ちをランチに誘え!」(枝廣淳子・訳、東洋経済新報社)を見つけ、半額で購入。中身はあまりなく、最後の1ページに非常にわかりやすい要約までついています。極めてシンプルな話を、手を変え品を変え語っている1冊。一気に読んでください。なんとなく元気になった気がしてきます。微笑。



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御立尚資「戦略『脳』を鍛える」(東洋経済新報社)

books 】 2007 / 07 / 29
御立尚資「戦略『脳』を鍛える」(東洋経済新報社)はいつものように会社の近くの古本屋の100円棚から買い求めた1冊。このレベルの本が100円で手に入る現実を思うに、日本のビジネスマンは知的武装をする気がないとしか思えない。まあ、こちらは100円で買えたからよいけれども。



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