ナンバー2の生き方、マジシャンの苦悩

essay 】 2007 / 09 / 25
メールマガジンという媒体は、ずいぶんと価値が低下してしまった。blogとRSSがそれを置き換えてしまったからだ。それでも、いくつかのメールマガジンを購読している。一時期に比べずいぶん減ったけれど。まずニュースサイト系のメールマガジンはほとんど目を通さなくなった。一方で日経産業新聞の主要記事の見出しを知らせるメールマガジンはチェックする。会社で日経産業新聞を購読しており、読むか読まないかを見出しだけ見て判断するため。

それ以外のメールマガジンで読んでいるのは

・松尾順さんの「『顧客の専門家』マインドリーディング入門」
・神田昌典さんの「仕事のヒント」
・柴田励司さんの「柴田励司の人事の目」(週刊)
・榎本計介さんの「えのさんのeの素」

といったあたり。松尾さんのメールマガジンはその前の「Weekly Matsuoty」からずっと読んでいる。その当時、ネットの世界が大きく変わろうとする予兆があちこちに見える中で、ぼくはあるつまらない職場で塩漬けにされていた。そんな中で「Weekly Matsuoty」はぼくをどこかに導こうとする蜘蛛の糸のように思えた。その後、病による休職を余儀なくされ、退職後知人の紹介でデータベースマーケティングの世界を垣間見て、紆余曲折を経て今日にいたるまで、松尾さんのメールマガジンはぼくにとって欠かせない杖のようなものとして届いている。よく読み飛ばしたりしますが(だめじゃん)。

神田昌典さんに関してはぼくが説明する必要もないでしょう。あの伝説のピンク色の装丁のビジネス書で一躍トップマーケターの一人に名を連ねた彼のノウハウを毎日1本、365回送ってくれるもので、確か2週目だと思います。

柴田励司さんはNBonlineのインタビュー「『集団皿回し』で潰れていく日本」に深く共鳴して、その後「組織を伸ばす人、潰す人」(PHP研究所)を読んでメールマガジンがあることに気付き、慌てて登録した。毎週末にゆっくり読んでいます。

榎本計介さんは確か誰かのメールマガジンで紹介されていて登録したもの。毎回短いながらも幅広く示唆に富んだ内容でよく社内のメンバーにも転送している。著書の「やんちゃ青年社長の逆張り超経営学」(明日香出版社)も非常に面白い1冊だった。現在、1章から8章までの全文を彼の個人サイト「eの素.com」で読むことができるようだ。

で、まあ本題。

9/24の「えのさんのeの素」が、<「ビジョン」ナンバー2の生き方>というタイトルだった。
ある運送会社の専務の話。
「越えられそうにない川を俺が飛ぶと言っても、絶対に止めるなよ。
それを越えさせるのがお前の役目だ」
創業間もない頃社長に言われた言葉を、40年あまりたった今も
嬉しそうに語る。彼は、「今はこうしてネクタイ姿だけど、
立場なんかどうでもいいし、あしたから運転手に戻れと言われたら、
迷わずそうする自分に疑いはない」と言い切る。信頼が極まると、
こういう同志関係が生まれる。ビジョンは決してトップだけのものではない。
これを読んで、ぼくは、ああ、そうだな、と改めて感じる。

組織図的にいえば、ぼくは別にナンバー2ではない。が、トップマネジメントの参謀役を果たすのは自分だという自負はあるわけです。少なくとも、靴の消臭剤と革の艶だしスプレーを間違えて使っていたN嬢には任せられないわけです。笑い。

で、M社長がまた、越えられそうにない川をやたらと飛びたがるんですよ、これが。参謀を自認するぼくはときに大いに止めるわけです。けれど、これを読んで、ほんとうに止めるべきなのか、と考えざるを得ない。それは本当に飛べないのか。ぼくの理性や経験は飛べないといっている。でも、そこで踏みとどまって、橋をかけたり、後ろに下がって勢いをつけなおすのが、本当に正しいのか。少なくともそれによって事業の勢いが一時的に止まることは否定できない。ナンバー2として、お前は不可能を可能にするマジックを持っていないのか。何か、存在理由を問われている気がしてならない。

いよいよ激動の第4期もあとわずか。第5期に向けてマジシャンは静かに水面下で策を練る……。飛ばしてやろうじゃないか。微笑。





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この記事へのコメント
企業という体制の中で存在した事が無い私には難しくて良く分からないです。
以下の私の例えがあってるかあってないかはわかりませんが、飛べそうに無い川を飛ぼうとして飛べなかった場合は、少なからず被害を受ける。下手をこいたら溺れ死ぬ(倒産)かも知れないし、風邪を拗らせて体調が悪くなったり、そのまま倒れる可能性もある(経営に差し障ったり、そのまま業績が崩れる)ですが飛べた場合はそれなりのメリットもある訳ですよ。 
どういえばいいのでしょう。人生は博打と考えてる私は、無茶を社長がしようとするなら、飛べなかった場合のデメリットは伝えますね(そんなのは飛ぼうとする本人が一番理解してる事ですが)とは言ったものの、どうしても飛びたがってるなら、最後まで引き止めたりはしないです。例え川に落ちた水飛沫が自分までかかろうとも!

とは言え、会社の中で私は今まで存在してなかったのでやっぱり良くわからない。

自分が店を経営しようと思った時は、飛べるとか飛べないとかも考えず、何となく飛びたいから飛んでみた。その先にも川があったけど、勢いに任せて飛んだら溺れる事無く目的地についたという感じでしたね。

これは全体じゃなく個人だから出来ただけでしょうが… 衰弱さん所の社長はチャレンジ精神でもあるのか飛ぼうとするタイプのようですが、企業の中の多くの方は、飛べそうな川にも躊躇し飛ばない方も多数います。

そんな人の尻ひっぱったいて飛ばしたり、自分が変わりに飛んだりするのも参謀のあり方なのかなぁ等と思ったりします。

長文乱文失礼!
Posted by よっちゃん at 2007年09月25日 23:08
事業というのは、一人でやっても組織でやっても、やはりどこかで飛ばないといけない局面は避けられないですわな。

リスクテイクしないとリターンもない。そもそも成功が約束されているビジネスなんてないわけで。

たぶん、ぼくは自分から飛ぶタイプじゃないんですよ。だからどうしてもブレーキは引きたがる。ただ、それは当事者としてどうなのってところ。少なくとも参謀としては5割の勝算がある局面を6割、7割に持っていくのが仕事だなと感じた次第。
Posted by 衰弱堂 at 2007年09月26日 00:31
本人的には、ちゃんと押さえどころ押さえて、飛んでるつもりなんですよねぇ
冷静に見てみると、たいしてチャレンジしてなかったりするしw

元気になるともうちょっと見え方も変わるかもね。

Posted by 織田信長 at 2007年10月05日 02:08
M社長、変な名前でコメントしないでください。笑い。

押さえどころ押さえてるんだけど、幅跳びじゃなくて三段飛びするのが危なっかしいんだよね。にやり。
Posted by 衰弱堂 at 2007年10月05日 22:40
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