ネットゲーム2.0を考える (2)非同期型から同期型へ〜日本のネットゲームの潮流〜

online game 】 2007 / 08 / 05
(承前)

引き続き銀弾丸氏のリクエストに応えるべく「ネットゲーム2.0」について語ろう。が、話は全然そこまでたどりつかない。なぜだ。笑い。

すでに記したように、ネットゲームには大きく分けて

I.パッケージ販売型複数人同時参加ネットゲーム
II.ゲームポータル系広告収益型カジュアルネットゲーム
III.MMORPGに代表される多人数同時参加ネットゲーム

の3つが存在する。

が、これらはいずれも、インターネット接続による同時接続を前提とした同期型のネットゲームである点に注意を向けてみよう。

非同期型のネットゲームについてはパソコン通信時代にすでに草の根BBSを中心にマッチメーカーというゲームが広くプレイされていた(ちなみに個人的にはマッチメーカーは非常にメジャーなネットゲームだと思っていたのだが検索しても詳細な記述が見つからなかった)。

また、WANI-BBSというホストプログラムでは独自にゲームの実装がなされていた記憶がある。

一方、パッケージゲームのパスワード対戦機能を利用してパソコン通信上で主催者による対戦を実現するという非同期型ネットゲームに近い試みも存在する。例えばniftyserveのフォーラムや一部の草の根BBSでは、ダービースタリオンの生産馬のパスワードを主催者に送信し、パスワード馬同士での対戦を行い結果を公表するといった形での遊び方がなされている。

さらにいえば、ぼく自身は未体験なのだがボードゲームやTRPG、テーブルゲームなどでPBM(Play by Mail)という郵便を使ってお互いの指し手や行動を送りあい対戦等を行うといったゲームプレイが存在し、これがメール対応した形で一種のネットゲーム化したというルーツも存在する。海外のPCパッケージソフトでPBeM対応のものがあったような。初期のCivilizationだったかなあ。

こうした非同期型のネットゲームは現在でもWebベースでコマンド入力後一定時間更新の三国志NETや、BBSスクリプトと海外のゲームをベースに開発された人狼BBSなどが存在する(人狼BBSについては過去に当雑記でも取り上げたことがある)。

ネットゲームが非同期型からはじまったことには、理由がある。通信コストが非常に高かったからだ。笑い。さらに、商用パソコン通信ではネットゲームをキラーコンテンツとして採用する機運がなかったこと、多くの草の根BBSではホスト側の同時接続数が限られていたこと、一方開発側から見た場合、スタンダードな通信プロトコルが存在しなかったこと、などがあいまって、同期型のネットゲームはインターネットの普及を待ってはじめて姿をあらわしたといえる。

その嚆矢にして決定的な作品がBlizzard Entertainmentの名を全世界に知らしめたMORPG、Diablo(1997)である。世界はDiabloによってはじめて、ネットゲームの持つ意味を知った。

チャット、パーティプレイ、レアアイテム、PK、チート……今なお用いられる多くの用語がDiabloとともにこの世に定着したといっても過言ではない。

Diablo以降、海外のゲームはMORPGやRTS、FPSなどで次々に同期型のネットゲームの新たな展開を提示したのに対して、日本のゲームメーカーの対応は非常に遅かったような気がする。ぼくの記憶する限りではコーエーが1998年に「信長の野望Internet」をリリースしたが、2000年にセガがDreamCast専用のMORPGとして「Phantasy Star Online」をリリースするまでは特に記憶に残るゲームがない。

ただし、ゲームメーカー以外では仮想空間のアバターチャットをベースとした富士通Habitatが1990年にはFM-TOWNS専用ながら正式サービスを開始し、1996年にインターネット経由での利用が可能になっている。これも未体験。

多人数参加型のMMORPGはよくよく調べてみるとMORPGとそれほど変わらない時期に決定的な作品がリリースされている。Ultimaシリーズで知られるリチャード・ギャリオット率いるOrigin Systems(後にEAが買収)が世に送り出したUltima Online(1997)は今なお日本でも多くのユーザを有するMMORPGの一つである。

アメリカからはさらにEver Quest(1999)、MMORPG史上最も多くの有料アカウント数を有する大ヒット作World of Warcraft(2004)というMMORPG史を飾る大作がリリースされたが、日本においてMMORPGの世界をリードしつづけてきたのは韓国である。

1997年、キム・テクジンにより設立されたNC Softのリネージュ(1998)が火付け役となりユーザを集め、Gravityが開発したラグナロクオンライン(2002)が親しみやすいアバターの採用で一気にユーザ数を獲得、以降複数のパブリッシャにより多くの韓国産MMORPGがローカライズされている。

国産MMORPGはスクウェア・エニックスの超大作Final Fantasy XI(2002)、コーエーの信長の野望 Online(2004)をもって、ようやく海外のMMORPGと伍す水準に達したが、すでに多くのタイトルが投入され、無料のβテストや基本料金無料のアイテム課金のタイトルが増える中で、WoWのような大成功を収めるタイトルは生まれていない。

さて、ここまでごくごく大雑把に日本のネットゲームを巡る流れを見てきた。これがネットゲーム1.0の現状だと考えよう。ではネットゲーム2.0とはここからどこに向かうのだろうか?

しかし長くなったのでそこはやっぱりエントリーを改めて論じたい。って、いつになったら論じるんだよ! 笑い。







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