大前研一氏の"傲慢さ"からじゃ見えない経営の本質

marketing 】 2007 / 06 / 11
雑記の「DoCoMo2.0。笑い。」というエントリーの2日後に、大前研一氏が自らのblogで公開した「KON162 トヨタの“謙虚さ”とDoCoMoの“傲慢さ”から見える経営の本質」というエントリー、ちょっと話題になっているらしいですな。
もし私がドコモの社長なら、今回の広告を作った人を
解雇するでしょう。

それくらい、これは経営の基本に背いた大きな過失だと
思います。
という、過激な物言いがその理由の一つだけど、大前氏のいってることって、かなりおかしくない?

要は経営戦略がきちんと現場とつながってないからこういう勘違いも甚だしいコマーシャルメッセージが出てきたわけで、もし大前氏がドコモの社長でぼくが株主なら、今回の広告の件で経営責任を追及するでしょう。笑い。だいたいが、経営の基本に背いた大きな過失の責任を広告担当者に取らせるなら、経営ってなんですか? 微笑。

そもそも、大前氏はこのコピーの捉え方からして何かずれてるんですよね。
しかし、「反撃しても、いいですか?」などという挑戦的な
キャッチコピーを見れば、消費者は「値下げするのかな?」と
思います。

結果、消費者の買い控えを引き起こす可能性があります。
あのー、このコピーを見て、値下げを連想する人って、います? まあ、そこは譲ってみんなが値下げを連想したとして、買い控えます? 大前氏はビッグだし、やっぱ携帯電話なんて持たない人? 銀弾丸氏と夜中にチャットで話していたときにも出ましたが携帯電話のマーケットはほぼ飽和状態でゼロサム、フロンティアなんて、せいぜいが児童層くらい。だからこそMNPでの敗北にDoCoMoは彼らなりの焦りを感じているわけです。買い控える消費者がいるとすればすでに彼らは他社の携帯電話を利用している、というのが現状だと思いますが、それって、経営学的には買い控えというんですか?

このコピーが問題なのは誰に対して何を伝えようとしているのかさっぱりわからないところで、
この戦略は完全に同業他社に反発し、それを打ち負かす
ことだけを考えたものです。
どころか、コピーとしては戦略的なフォーカスが明確じゃないことがまず問題なんですよ。

前のエントリーの繰り返しになりますが、DoCoMoが大々的に公の場で「うちの携帯は他社に反撃しないとだめみたいなんだけどどうしよう?」という、うわごとみたいなことを利用者から集めた利益をふんだんに投じて叫びまくっているという戦略も何もない、ブランドを毀損し顧客のマインドシェアを損ねるだけの、何も考えていないとしか思えない代物です。

まあ、大前氏はもともとコピーに対する感性がかなり怪しいお方だとぼくは思ってますから、別にいいですけど。

ぼくは忘れてませんよ。あなたが会長を務める株式会社エブリデイ・ドット・コム、去年あたりもまだ私も今日から21世紀とかいうわけのわからないキャッチコピーをかかげてましたよね。サービス開始が2000年10月で、このコピーはないよな、と当時思ったんだよなあ。だって3ヶ月したらみんな強制的に21世紀だし。

で、実際にサービスが認知されはじめる21世紀に、「私も今日から21世紀」などという挑戦的なキャッチコピーを見れば、消費者は「ばかにしてるのかな?」と思います。

結果、消費者の買い控えを引き起こす可能性があります。笑い。






Comment(11) | TrackBack(0) | marketing

この記事へのコメント
いや実はおれあの広告好きなんだ。

星型使っているシンプルな広告デザインと、
挑戦的なコピー。あとストーリー仕立てのCM。
面白いと思うのだけど、ただひとつ問題が。

売り物がしょぼい、というか無い。

たぶん、ひとつのケータイで、2つの番号というのが、大きな売りのひとつなのだろうけど、二の矢、三の矢がないと、広告費を投入した過剰演出だけで終わるのでは。直感型ゲームはwiiがあればいいかなと思う。あれでは買わないだろう。

料金にこだわる2番手、3番手とメッセージが違うのが、一番手としてのブランドなんだろうけど、携帯はとても差別化しにくいし、しかも飽和した市場になったんだねえ、とあらためて思った。
Posted by ムラダス at 2007年06月11日 23:54
えー
ムラダスさんも衰えたな……にやり。

前に紹介した「マーケティング戦争」を読めばドコモがどうすべきだったのかは、少なくとも大前氏の戯言よりはよくわかると思います。

要はドコモは戦場が変わったことにいまだに気付かず、機能性を前面に押し出して戦おうとしてるわけ。これは完全に遊び駒になってる。

いまさら反撃といいつつ、反撃の気配がまったく漂ってこないのが致命的で、トップシェア企業の防衛戦としては、au design projectの初期の頃に真っ向からつぶしに行くべきだったんですよ。

それこそ海外キャリアとの提携だのわけのわからん投資だの今回のキャンペーンだので無駄に費やした金を、例えばCartierだのD&Gだのコム・デ・ギャルソンだのとのコラボレーションに突っ込んで真っ向からデザイン携帯をぶつけるべきだったと思いますよ。

携帯電話はすでに機能は有って当たり前で、その上でアクセサリとしていけてるかどうかが今問われてるわけじゃないですか。だから、auという選択肢になる。ソフトバンクのパントーンとの提携も地味にその辺りを理解しているなと感じました。DoCoMoだけがわかってない感じ。

単体としてみればN703iμみたいな、プロダクトデザインとして突出した機種もあるんですが、DoCoMoとしてのブランド化がまったくできてないのがだめなところ。


Posted by 衰弱堂 at 2007年06月12日 00:43
まつおっちさん日記からおじゃましました。

>>例えばCartierだのD&Gだのコム・デ・ギャルソンだのとのコラボレーションに

おーっ!! それ、いいっすね!!
僕が4ヶ月前にDocomoを買い換えたときは「GPS」が決め手だったので、まだ「機能」で選んでるうちですが、もし

ポルシェ携帯とか
フェラーリ携帯とか

あったら・・・・来月でも買っちゃうかも。
Posted by Snowman at 2007年06月14日 21:18
Snowmanさん、わざわざご足労いただき恐縮です。

というか、私が存知上げている方ではないかと推察しているのですが……

代々木の(当時)とあるマーケティング系の会社で数ヶ月だけご一緒させていただいた、今はさる分野で何冊か著書を出されている方では? おっと、いけない……これが推察どおりならこちらの正体もばれてしまうわけで。笑い。

ちなみに、ぼく自身はPHSを使いつづけて間もなく10年になろうとしています。
Posted by 衰弱堂 at 2007年06月14日 23:43
うむう?
というと・・・Cさん?(^^;;
Posted by Snowman at 2007年06月16日 01:00
はい、Chenです。日本語うまくなりましたです(うそつけ)
Posted by 衰弱堂 at 2007年06月16日 22:19
おおーこれは奇遇ですね。お元気ですかっ(^o^)。
Posted by Snowman at 2007年06月17日 12:36
いやいや、パパな方と勘違いされてませんか?^^;
Posted by 衰弱堂 at 2007年06月17日 20:09
お元気ですか
↓訂正
お元気であって欲しい

失礼!

いやいちおうプロフィールを見ればわかりますって
Posted by Snowman at 2007年06月18日 03:47
あうー、ばればれなのか。

残念ながら絶賛衰弱中です。薬を服用しているのですが、1ヶ月の薬代が7000円とかでさらにげんなりしています。苦笑。
Posted by 衰弱堂 at 2007年06月18日 07:59
んまーなんにしてもお大事に!!
Posted by Snowman at 2007年06月18日 22:16
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