DoCoMo2.0。笑い。

marketing 】 2007 / 05 / 16
隠れた良書「ガバガバ儲けるブランド経営」(サイビズ) の著者、小出正三氏のblogのエントリーを読んで、最近のドコモのキャンペーンのことを思い出した。これがまたひどい。DoCoMo2.0だってさ。で、どこが2.0? 笑い。

見たことのない人のためにとりあえずW-Zero3[es]で撮影(トリミング&縮小)した、東京メトロの中吊り広告の写真を載せておこう。

DoCoMo2.0

まあ根っからのPHSユーザたるぼくは興味もなかったので知りもしなかったのだが、4月23日にNTTドコモは904iの発表会を行い、夏野剛氏が登壇して件のDoCoMo2.0についても語っているようだ。ケータイWatchの記事でも「ドコモ夏野氏が宣言、『904iはDoCoMo 2.0、ドコモの反撃だ』」のタイトルで取り上げられているが、これまで日本の携帯電話業界のリーダー的存在であった彼をして『反撃』という言葉を使わせるに至った現状はいささか寂しさを感じぬでもない。

「★さて、そろそろ反撃してもいいですか?」という抽象的なメインキャッチは、機能や価格の優位性を訴える必要がない業界トップのドコモだからこそ打てる広告ではある。しかしこのコピー、誰に対して何を訴えようというのだろうか。今回のキャンペーンは、受け手に対し具体的なものを何も伝えようとしていない。アクションにもエモーションにもつなげないのが、ドコモにとっての2.0なのだろうか? 笑い。そして、微妙に矛盾を感じないか?

上掲のケータイWatchの記事中ではこの『反撃』という言葉について
 反撃と題したことについて、「具体的な目標を掲げるのは難しい」と述べた夏野氏は、「負けていると言われなくなること」を目標とした。これは、MNP開始以来、過去半年間の実績を他社と比較した場合、実数以上にマイナスの評価を受けているため、だという。
とある。

結局のところ、このキャンペーンは自社の金を大々的に投じて、イノベーターからは「いまさら2.0かよ」と失笑を買い、アーリーアダプターやフォロワーのユーザに対しては「ドコモは負けているんだ」ということを実態以上に認知させる効果をもたらす。ましてやドコモユーザならば、「自分はいままで他社より劣った製品・サービスを使っていたのか」と思ってもおかしくない。しかも「そろそろ」で、「いいですか?」、このやる気のなさ加減はたまらなく切ない。

iモード、JAVAの採用など常に先進的なサービスを提供し、圧倒的なユーザ数を背景に築かれてきたドコモのブランドイメージを大きく毀損しかねないこの危険な賭けに、彼らは勝てるのだろうか? 他社との勝ち負けを目標に据えた時点で、ドコモはもはや自ら切り開き高く掲げてきたモバイル革命の旗を下げた、とぼくは受け止めた。

彼らは常に具体的な機能やサービスを提示し、新たな生活シーンの提案を行ってきた。ドコモの圧倒的な強さを支えてきたのは単に老舗だからということだけではないはずだ。機能やサービスを通じた新たな生活シーンの提案に対してauはau design projectに代表されるようにデザインからの提案で「携帯をもつわたし」の差別化を図ってきた。今回のドコモの提案は2.0がもつ曖昧さそのものであるという意味ではまさに2.0だなあ。

意外にあれだ、ドコモのいう反撃っていうのはポケベル終了のことじゃね? ないない。笑い。

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Comment(3) | TrackBack(0) | marketing

この記事へのコメント
実は、もう最後のフロンティアはDQS向けの争奪戦しか残ってないんですよね。きっと。

だから、こんな2.0とかいうスノッブ臭が強いコピーとか、ほんとアレだと思います。

とはいえ、DQS市場のうまみは、ろくに考えず、プランも放置したままiモードとか有料サイトとかガシガシ使ってくれる層。すなわち、ネット端末としてケータイを使い続ける人たち。

こんな人たちへのマーケは、本来もっとエグイはずなんですが、それはまぁ、量販店での端末売り場での空中戦なのであって、交通広告やらTVCFやらの領域ではないのかもしれません。

そうそう、端末そのもののCFって、ほんとテレビでは見たことありませんよね。

あ、なんか直感だけで勢いで書いてみた。
後悔はしていない。
Posted by 銀弾 at 2007年05月17日 00:21
TB有り難うございます。
(いまだにTBのやり方が分からず・・・)

この後、のコピーでも(たぶん)とか、いい加減な言葉が並びます。DoCoMoは、顧客を見ていないだけではなく、たぶん「バカにしていて」、「適当に合わせておけばよい」と思っているのでしょう。  ああ、でも私はdocomoユーザー。変えたいなあ。(おじゃましました)
Posted by コイデ at 2007年05月17日 00:38
コイデさま、このようなしょぼくれたblogにコメントいただきかえって恐縮でございます。TBはseesaaの場合、このコメント欄の下にURLが出ていて、エントリー時にこれを入れるフォームがありました。

今回のキャンペーンはほんとに顧客を見ていないというか、どこを見ているのかさっぱり理解できない、というのが正直なところです。戦略的に純増させたいのか、他キャリアからの流入を増やしたいのか、自キャリアの顧客をつなぎとめたいのか。実はほんとうに、「負けている」といわれるのが悔しいからぶちかましてみただけ、って話なのでしょうね。

深夜に上にコメントがある銀弾丸さんとMSNメッセンジャーでこの話をしていたときに、ゼロサムだけれど唯一フロンティアがあるとすれば児童以下の低年齢層? だから★なんじゃね? みたいなくだらないオチが。笑い。
Posted by 衰弱堂 at 2007年05月17日 23:19
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