なぜ誰もサイボウズのシェアを取りにいかないのだろうか

marketing 】 2007 / 05 / 06
ところでぼくの会社ではサイボウズOfficeを導入している。スケジューラとファイル共有くらいしか使われていないのだが、さらにそれも最近はあまり適切に運用されていない。新入社員のアカウントがなかったり、出ずっぱりの社長のスケジュールがまったくあてにならなかったり、ファイル共有の使い方を理解している社員が少ないために利用が進まないなどなど。

何より、サイボウズ自体の設計思想が古すぎて、今では使いにくい部分が多々あるわけです。およそ5年は設計思想が古い、使えない掲示板、別売りのプロジェクト管理(しかも大して使いやすくない)、ろくに機能しないダッシュボード(特に意味不明なのにやたらエリアがでかいサイボウズからのお知らせ)、などなど。

それも無理のない話で、主力商品のサイボウズOfficeのバージョンアップはといえば、プレスリリースを見る限り、2005年3月28日を最後に2年以上も途絶えているわけです。その間、イントラブログやRSSといった新たな流れに対しては別製品をリリースしてきているものの、わざわざ新たな投資をして情報を分散させてどうするのさ。

そもそもサイボウズがここまでシェアを伸ばしたのはコストパフォーマンスの高さと競合製品の少なさ、圧倒的にユニークなマーケティング力からだった。

ぼくはいまだにエンドユーザー視点でいえばLotus Notesの方がずっと優れていると考えているが、TCOが高すぎるため、乗換えを進める企業も多い。その後、ネオジャパンがサイボウズと真っ向からぶつかる競合商品desknet'sを市場に投入するも知名度やマーケティングの点でサイボウズに大きく後れをとっており、一部サイボウズでオプションの機能がデフォルトで実装されているなど優れている面もあるが、サイボウズと同様に設計思想の古さは否めない。

今のグループウェア、という観点からいえば、Lotus Notesの生みの親レイ・オジーがMSに移り、Office2007で新たにGrooveというグループウェアをリリースしている。個人的に非常に興味のある製品だが、Grooveを含むOfficeパッケージはごく一部でMSには売る気がない。Exchange Server+Outlookのオールドファッションを変えるつもりはないということだろう。

また、オープンソースソフトウェアを見渡してみても、インターフェースや機能面、ユーザーメンテナンス等を考えるとこれといった選択肢はない。

今現在、機能面でぼくが考えるグループウェアの機能をもっとも満たすと思われるのはドリコムのドリコムブログオフィスだが、基本がASPの提供となるためサービスレベルの面やセキュリティに不安を感じる点、ファイル共有機能を単独で持たない点(ファイルのアップロードは可能なようだ)などで、ファイル共有に関して別途プラットフォームを用意しなければならない点などがひっかかる。

Web2.0、という言葉はぼくは嫌いなのだが、Web2.0的なグループウェアはRSSによるファイル、コメント、スケジュールといったすべての情報の更新の可視化と複数のタギングによる情報間の自立的な結びつきの強化に向かうべきだと考えている。また、Web2.0的な視線とは別に、SNS機能を持たせることは従業員のモラルアップの点から必然性が高い。

なぜ誰もこうしたグループウェアをつくってくれないのだろうか。サイボウズはうさぎとかめのうさぎよろしく2年も寝たままだ。なぜ誰もそのシェアを取りに行かないのだろうか。もはやぼくがプロジェクトを指揮して自社で開発するしかないのか。微笑。






Comment(8) | TrackBack(0) | marketing

この記事へのコメント
サイボーズの何が不満でどこを直したらよいのか、実は誰も知らないだけのような気がする。リッチなインターフェースなんて求めている人は少ないし、かといって今のWebのインターフェースじゃ貧弱すぎる。俺もサイボーズの機能は不満だけど、何が欲しいか、って言われると意外と答えられないなぁ・・・
Posted by じの at 2007年05月06日 23:34
サイボウズって、スケジューラ、掲示板といった単体で動作するものを寄せ集めた、いわば楽天で炎上するファッション系の福袋みたいなもんで、あれもこれも確かに入ってるけどしょぼいしコーディネイトできない、みたいなもんじゃないかな。

そこにぼくは古さを感じる。

その古さからくる腐臭がサイボウズのダッシュボードにはありありと漂っているわけで、実際ブラウザのスタートページにあれを入れる人はいない気がするし、サイボウズを1日に一度も見ないなんてこともあたりまえのように起きているわけです。

スケジュールの共有だけならGoogleカレンダーのほうがよっぽどよくできてる気がするしねぇ。
Posted by 衰弱堂 at 2007年05月08日 01:53
たぶんその古くささはデザイン上の問題ではないんだよね。そのあたりが表現できれば意外と新しいサービスはたちあげられるかもよ。是非Jシステムで(笑)。
Posted by じの at 2007年05月09日 10:10
desknet'sがあるし、誰も知らないだけのようだとかデザインと言っている次元で、ほんとうに使いたいなあと思っている人の視点を切り捨てているような内容。ITのアイも知らない仲間と共にグループウェアで情報共有化するべくはじめようという人たちもいるのです。GUIやインターフェイス云々のまえに運用の問題だと思います。
Posted by 必須入力です at 2008年03月05日 23:33
必須入力です さん:

「GUIやインターフェイス云々のまえに運用の問題だと思います。」と言っている次元で、ほんとうに使いたいなあと思っている人の視点を切り捨てているような内容だと思います。

運用でカバーしろ、という趣旨で発言されているのであれば、その発想もおよそ5年は古くて、ユーザーエクスペリエンス中心のデザインがなされていないプロダクトはいずれ淘汰されるか、より価格の安いものに流れていくと思いますが。

「ITのアイも知らない仲間と共にグループウェアで情報共有化するべくはじめよう」という人には、ぼくはサイボウズよりもGoogle Appsの方が手軽だと思います。サーバの設定が不要で、無料で使えるからです。Google Appsは今後入門書が増えればさらに敷居は下がるでしょうし。さらには無料のASPとしてチームギアも選択肢に入れてよいでしょうし。

サーバ構築その他の運用をカバーできるのならば、ぼくなら今週オープンソース化が発表されたアイポ4を選ぶと思います。

http://aipostyle.com/

もちろん、これはある種の極論であって、当然サイボウズをチョイスすることによる安心感はあるとは思います。

それでもぼくはサイボウズに不満を感じます。サイボウズOffice7が今のグループウェアが示すべきベストを示しているとは到底思えないし、Office6からOffice7までのけして短くはない時間を、彼らは何もしなかったと受け止めています。サイボウズガルーンの機能や子会社のフィードパスのビジネスを見ればそれができることが明らかであるにもかかわらず、です。
Posted by 衰弱堂 at 2008年03月06日 01:18
このエントリが書かれてから3年半。
自社で利用しているサイボウズも6から8になりましたが、

なーんも変わっとらんですね。

メーラの使いにくさは他製品と比較して既に致命傷の領域だし、
ToDo、スケジューラ、掲示板の使いにくさも6当時から何も変わらん。
デスクトップから更新情報チェックするためのリマインダーも、もうちょっとやりようがあるだろうに。

使いにくい使いにくいと言われながら、
ネームバリューだけで使われ続けている。
いっそ潰れてくれれば使うの止められるのに。
Posted by choir at 2010年10月31日 08:08
choirさん:

このエントリ、すごく古いにもかかわらず、いまだにぽつりぽつりと「サイボウズ 使いにくい」だとか「サイボウズ Google Apps」といったキーフレーズで検索されているようです。

最近、サイボウズをスピンアウトしたメンバーが

Brabio
http://brabio.jp/

というプロジェクト管理のSaaSをリリースしています。ターゲットは違うわけですが、ちょっと使ってみた感じ、UIはぐっと洗練されていて悪くないと思います。

最近は個人で仕事をしていますが、Dropbox、Google Docs、Googleカレンダーあたりがあれば困らないというのが実感です。
Posted by 衰弱堂 at 2010年11月15日 01:36
マウスの右クリックが使えないって、
今時ありえないです。
基本、ドラッグ&ドロップができないとか。

完全にインターフェイスがだめだめです。

なんだこれ。
どうしてまだこんなのが使われてるんだ。

すみません、愚痴吐き場にしてしまって。
でもなんかもうハラワタ煮えて。
Posted by えん at 2016年07月05日 18:26
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