"ガブりつくってたまらない"

marketing 】 2004 / 06 / 12
MSNメッセンジャーでJ氏と話していたら、不意に「マックグランを食ってみたい」の一言。マクドナルドの新商品だったかな、と思ってググってみると、リリースが出てますな。6月16日発売。

"ガブりつくってたまらない"がテーマだというんだけれど、”ガブりつく”って、日本語にはないんじゃないか? カブりつくならまだわかる。で、これも調べてみれば『がぶりつく』は177件、『かぶりつく』は11,400件。いることはいるんですな。しかしこのコピーにはすごく違和感があるんだけど、それを狙っているんですか?

で、『これぞハンバーガーの"王道"』とまでいうからには、今までマクドナルドが提供してきたバンズも肉も薄っぺらいハンバーガーは邪道だった、と認めてしまうわけね。

長きにわたった低価格戦略による利益率の低下に対して、高級品の追加による客単価の向上を目指すのは非常にわかりやすいけれど、そもそも消費者は今のところマクドナルドにそんなものを期待してはいないんだよね。日本人にとっては、ずっとあの薄っぺらいハンバーガーこそがある意味で王道だったわけで、いまさらそんなこといわれてもな、という気もしなくもない。

ラウンチングの時期はともかく、ここ10年ほどのマクドナルドのコアバリューは良くも悪くもチープな雰囲気の店内でチープなハンバーガーを手にしてのゆるい時間の提供だったわけで、クオリティだの大人だのを志向するこのブランドスイッチは相当困難なのは確か。
今では年間延べ12億人のお客様にご来店頂き、すっかり定着しているハンバーガーですが、そんなマクドナルドらしい"ガブりつく"感動を是非味わっていただきたい、「マックグラン」はそんな思いを込めて開発がスタートしました。目指したものは"大人"に納得していただける本物です。思い切り"ガブり"ついて下さい。

というけれど、大人はマックには行かないし、”ガブり”つけといわれても響かないって。テイクアウトを狙うにしてもCVSの中食は強力だし、そもそも味志向ならぼくらはモスバーガーをチョイスする。大人の時間の過ごし方としてはスターバックスやそれに類するものを選ぶ方が抵抗感はない。単品でどうにかなるようなマーケット構造とは思えないんだよね、これ。

結局、問われているのはマクドナルドのパッケージ自体。それはすでに郷愁とともに想起されかねなくなっていて、今の時間を過ごす上で不可欠な空間だとは思われなくなってきているんじゃないかな。そしてそうしたポジショニングは、「マックグラン」という商品がうまかろうとまずかろうとあまり変わらない気もする。残念ながら、『I'm lovin' It.』というスローガンが繰り返されるたびに、それを受け取るもののなかでは、時に『I'd loved It』に置き換えられているんだ。




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Excerpt: 「ガブりつくってたまらない」 これぞハンバーガーの王道 「マックグラン」GRAN...
Weblog: いかやき友の会
Tracked: 2004-06-22 11:25
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