アクセス解析イニシアチブ(a2i)の標準化分科会に参加します

marketing 】 2009 / 08 / 16
 この話は書いちゃってもいいのかなあ、と思いつつ、ネタがないのとスタンドプレイで勢いで書いてます。

 「昨夜、渋谷フットボールタワーで」というエントリーで発足記念交流会の模様を紹介したアクセス解析イニシアチブ(a2i)。代表を務めるアユダンテ大内さんが職場的に色々とご縁のある方で、ぜひ法人会員に、との慫慂を受けていたのですが、職場のメンバーでこの分野に興味を持つ人が少なくてメリットを活かしきれず躊躇。個人無料会員としてメールマガジンを読んでおりました。この個人無料会員にも届くメールマガジンだけでも十分有益だと思いますので、アクセス解析、WebAnalyticsに興味のある方はメンバー登録をおすすめします。先日のもので、大内さんが巻頭に掲載した「『よそ見をしないユーザー』について」などは考えさせられることの多い一編でした。

 で、先月のこと。副代表を務める「ネット視聴率白書 2008-2009」(翔泳社) ── この本、興味ある部分を拾い読みして面白いだけじゃなく実はクライアント向けの初期提案資料の作成時にも役立ちます。最新版を強く希望 ── や一部界隈で話題のアビナッシュ・コーシック「Webアナリスト養成講座(原題は"Web Analytics: AN HOUR A DAY")」(衣袋宏美・監訳、内藤貴志・訳、翔泳社)などの著訳書でも知られる衣袋さんより表題の分科会開催のお知らせがメールマガジンに入っていたわけです。

 あー、これは参加だなあ、と一人決め、衣袋さんにメールで参加表明したところ「有料個人会員のみとさせていただいております」とのこと。これも何かの縁なのだろうと会費を振り込みました。が、特に会員証とか会員バッチとかポケモンとかはゲットしていないのであまり実感はないのですが。


 分科会メンバーの登録は7月末までとのことで、ぎりぎりに有料個人会員になった衰弱堂はびくびくしていたのですが、先日第1回会合の日程調整の連絡が届きました。そういった次第で、何をやるのかよくわかっていないのだけれども参加するわけです。

 ぼくは確か2001年前後からビジネスとしてのWeb解析に関与するようになったのですが、今はすっかり半隠居状態でこの雑記のアクセスレポートを見て一喜一憂しているレベル。現役バリバリの方々の議論についていけるのか、衰弱堂?

 と一方で思いつつも、昨今これまた一部で話題沸騰したアメブロのPVをめぐる問題提起(知らないぞ、何だそれ、な向きはとりあえず小川さん(プロフィールがいつの間にか本名に変わった気がしますが……)の「リアルアクセス解析」のエントリ、「[解析指標]ページビューってなんぞや:「アメーバブログ月間100億PV突破」から見える10の事実(≠真実)」を参照するとよいです)を見ていると「そもそもページビュー(PV)に正確な定義なんてない」といった乱暴な割り切りをいくつか見かけました。

 しかし、実際にはアメリカのWeb Analytics Association(WAA)は独自にWeb解析に用いられるべき指標の標準化とその改定を進めており、日本でも市嶋さんがその項目一覧を、さらに衣袋さんがその定義の詳細を日本語で紹介してくれています。

 そういうわけで、現実的にはWAAとすり合わせた上で、WAAのStandards Commiteeの成果を翻訳して提供すれば一定の役割は果たしうるのだろうとは思います。ただ、この標準化を「指標の標準化」をもって完結させる、というやり方には個人的に違和感が残るわけです。それは、正しく定義された指標さえ与えられれば、日本のWeb解析は健全に発展していく、とは到底思えないからです。

 衣袋さんの意図はまだわかりませんが、「アクセス解析標準化分科会」ではなく「標準化分科会」と命名された点にぼく自身はこだわりたいと思います。

 そもそも、何を標準化すべきか。それは指標だけでなく、その指標をどのような手段から得るのか。Webサイトへのセッションのうち、エクスパイアすべきbotやクロウラ、自社IPアドレスについて定義されたものを、ぼくはツールベンダが提供するリストや設定画面でしか知りません。
 RIAやRSSの普及によってページベースの行動からイベントベースの行動に変化する中での対応もすでに軽視できない規模になってきています。システム的な実装や情報設計、ビジネスの定義までを含めた、エリック・ピーターソンが常々口にしていた「アドホックではない」Web解析を行うべきときがそろそろ来ています。

 また、いつの間にか当たり前のように喧伝される「行動マーケティング広告」は、かつて、アメリカでダブルクリックが袋叩きに合っています。メンバーシップサービスが当たり前のようにWebサイトに実装され、ケータイからのインターネットアクセスでは端末固有IDとの紐付けによる個人特定が現実になろうとしている中で、Web解析もまたセンシティブなところまで知らず知らずのうちに足を踏み入れる可能性を否定できません。

 もう一つ、誰のための標準化なのか。ツールベンダーにおいて標準化された指標が共有されることで、ユーザは絶対視できないWeb解析の数値を、もう少し信頼して扱うことができるようになるのかもしれません。しかしそれ以前に、ツールを運用するWebサイトの運営者にとってWeb解析はどのようなものであるべきなのか、解析された数値をレポートとして受け取るステークホルダーが求めているデータはいったい何なのか。もはやWeb解析はツールベンダーとWebマスターだけのものではなくなっています。

 このあたりを、Web解析への興味を持つ有志の方と共有しつつ何か有益な成果が得られればいいなあ、といったことを考えております。

 でもこういう大口叩くやつに限って、会議に出てくると急に無口になったりするってよくありますよねぇ。微笑。






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